DEFI WIND Gruissan

2022年1月24日

プロウィンドサーファーの鈴木文子です。
昨年の11月に約2年ぶりの海外遠征でフランスへ行ってきました。
最初はフランスのGruissanで開催される「DEFI WIND」に招待選手として参加することになり、DEFI WINDだけに出場予定でしたが、急遽同じ時期にワールドカップフランス大会が開催されることが決定し、2大会続けて参戦することになりました。
久しぶりの海外遠征。コロナの問題もあり、色々と心配もありましたが、フランス入国に必要な書類を色々と準備し、いつも利用しているトルコ航空でイスタンブール経由で出発しました。

今回は一人での移動だったので、ウィンドサーフィンの道具を一人で持っての移動は本当に大変でしたが、今回はこの写真のスーツケース「HAW CABIN TOROLLEY ISE」が大活躍!!
このサイズで機内持ち込みなので、これだけでもかなりたくさんの荷物を機内に持ち込めます。しかもこれ、スーツケースとしても使えるし、ショルダーベルトを使用すればバックパックのように背負えるので、一人で移動し、荷物が多い私にはとても助かります。

これがいつもの遠征に持っていくウィンドサーフィンの量です。

そしていつも遠征の時に欠かせないのが、トラベラーカーゴExグランデ

ウェットスーツやハーネス、フィン、ヘルメットなど細かいものは全てここに丸ごと収まります。
これだけ入っていてもスーツケースと一緒に預け手荷物としてOKなサイズです。
荷物が増えてもこれさえあれば問題ありません。

イスタンブールで乗り継ぎし、マルセイユ空港へ。
日本からイスタンブールまでの機内はガラガラでしたが、イスタンブールからマルセイユまでは満席。入国とか問題あったらどうしようって心配してましたが、入国もスムーズでした。
マルセイユ空港からレンタカーを借りて、「DEFI WIND」の大会開催地となるGruissanへ2時間半のドライブ。
久々の左ハンドル&マニュアルでやや慣れるまでに何度かエンストしながら走りました・・・。

そして2年ぶりのGruissan!
今回は大会会場近くに一軒家を借りて、過ごしました。居心地最高でした。
いつものDEFI WINDは世界中から2,000人くらいがこの小さなGruissanに集まるので、周辺の宿は予約も大変で、レンタルハウスは値段も高いのですが、今回は知り合いの紹介で借りれて一軒家は2人で滞在するのに3LDK。キッチンも色々と揃っているし、ウィンドの道具も置けるスペースがあってとてもよかったです。
大会までに1週間くらいあったので、大会までは体内時計を現地時間にゆっくり合わせながら練習をしていきました。
以前は5月に来ていたのでちょうど良い気候でしたが、今回は11月とだけあって朝晩の冷え込みは日本よりも寒かったです。かなり風のよく吹く場所でもあるので乾燥もしていて、久しぶりの遠征なので体調管理にはかなり気をつけ過ごしました。

「DEFI WIND」は今回で20周年を迎える歴史のある大会です。
レース競技はロングディスタンス。世界各地でも開催されていますが、ここGruissanが本場です。他の国の開催地とは比べ物にならないくらい人気で、エントリー数1,000人枠が受付開始されるとすぐに埋まってしまうほどです。
第1回大会から全部出場している選手もいたり、世界各地で開催されるDEFI WINDに出場する選手もいたりもします。世界中のDEFI WINDファンが集まる日本にはなかなかない大規模お祭りレースです。
この大会の魅力は、何と言っても1,000人一斉スタートという人数です。
普通レースを行うと10名ほどでスタートしますが、1,000人が一斉にスタートするというここでしか体験出来ない大会です。

こんな感じで一斉スタートします。私もこの中にいます。
今年は200人でしたが、いつもはこれが1,000人です。

そして、ウィンドサーファーならプロアマ問わず、子供から80歳くらいまでの選手が出場出来ること、毎年ワールドカップの世界チャンピオンが出場することもあり、世界チャンピオンと一緒に走ることも人気の一つ。プロ選手とアマチュア選手の距離がとても近いイベントとなっていて、普段ならピリピリしている雰囲気はなく、世界チャンピオンもとても楽しそうに参加していました。

そして、ここGruissannは超強風が吹く場所でもあり、風速20メートルから30メートル(ほぼ台風並み)が当たり前に吹く中、40Kmを走るサバイバルレースを行います。大会中ではありませんでしたが、私が滞在中に30メートル以上の風が吹き荒れました。外歩くにも危ない感じでした・・・。

これは30メートルくらいの風の中の写真。
油断すると岩から落ちそうでした。

出場する選手が誰でも楽しめるお祭りレースと言ってもレースはみんな本気です。このサバイバルレースで優勝することだけにトレーニングしているプロ選手もいるほどです。

私は2019年に初めて出場し、チームJAPANで気負いを入れて大会に臨みましたが、1,000人以上の選手と一斉にスタートする体験は初めてのことだったので、強風の中で40Kmもあるコースを1日に何度も走らされるので、集中力はなくなるわ、体力の消耗は激しいわで撃沈。でも、またチャレンジしたくなる!
どちらかというと、自分との戦い!そんな大会ですね。

2020年の20周年はコロナの影響で中止となりましたが、今年は規模を縮小して、世界ランキングトップ選手やDEFI WIND歴代チャンピオンなど世界中から選ばれた招待選手100名に、大会前の予選で勝ち上がった100名の合計200名のみが出場する大会となりました。

女子招待選手は全部で16名。大会会場の壁には招待選手の紹介写真が飾られていました。
私のも左下にあります!

日本大会の時もお世話になった DEFI WIND TEAMと久々の再会!

今年の大会はウィンドフォイルでの出場が可能となり、今までのフィンとフォイルの好きな方を選んでレースに出ることが出来ました。
Hydro Foil Windsurfingはウィンドサーフィンのボードにハイドロフォイルという水中翼を取り付けた新しい種目です。
私はまだまだ練習中で、今回は1レースだけフォイルで挑戦してみました。
大会は前半はかなり風が弱かったため、このフォイルがかなり有利となりました。
前半までは8位でしたが、後半はスタートでもミスばかり。
どんどん順位を落とし、女子の23人中12位となりました。
人が多すぎて私はちょっとコントロールに自信がなく、他は全てフィンでの出場となりましたが、久々の大会でとても楽しかったです。

大会中はヘルメット着用します。

ウィンドサーフィンのセイルにStream Trailステッカー!
Ttream Trail KAMAKURA店のDAVE tsu君もいます。

2年ぶりに会えた選手仲間と。

そして、大会後は初ワイナリー見学!

ここGruissanはワイナリーでも有名で、車を走らせているとワイナリーだらけです。
初潜入!

今回ずっと持ち続けていたAP ショルダーのバッグも大活躍。
パスポート入れるにもちょうどいいサイズで、ジッパーの上にもカバーがあるので、ジッパーだけのショルダーバックよりは海外では盗難防止にもなるのでお勧めです。
今回はいつでもどこでも一緒でした。

Gruissanのあとはワールドカップへ向けマルセイユへ!
久しぶりのワールドカップです。
またマルセイユ編もお伝えします。

著:鈴木 文子(プロウィンドサーファー)

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